那須ハイランドパークオフ・レポート

  展示スペースを正面から。向かって左が「バイオニクル系」、中央が「SF系」、右が「メカニカル系」。中央のガラスケースは、2009年の春に
  ギネス記録を更新した「レゴタワー」の紹介とその一部分。「メカニカル系」展示ケースの向かって右側にあるのも、レゴタワーの一部です。

  ロングショットなので伝わり辛いとは思いますが、何しろ、周りはグルッとシステム作品という四面楚歌状態なので、ニクルコーナーの異質
  っぷりが際立ってます!レゴの歴史コーナーでちゃんと予習しといてもらわないと「ん?コレもレゴなの?」ってなること間違いナシ!(笑)
  そして、異質であるがゆえに、誰もが「ん?」と足を止めて見てしまうという、イイ意味で「浮いてる」感じが、ニクルには幸いしてますねー。
  見よ!【ニクルには最も縁遠いとされる女性客(笑)でさえ、確実にキャッチの図】を!・・・あれ?左手のモニターで上映されてる、BFT2008の
  PVに食いついているように見えるのは、えー、多分本当です(笑)。でも、最初はニクルを見てたんですよ!つまり!【PVに引き寄せられると、
  ついでにニクルを見ずにはいられない、好立地条件の図】ということでね!それならイイよね?みんな納得してくれるよね!(笑)
ニクル棚(笑)です。これまでの写真からも分かるように、
モデルズハウスでは、展示作品がすべてライトアップされ
ていて、それらがガラスに写り込むため、撮影アングルが
かなり限定されてしまいます。

さて、今回の展示は、お話をいただいてからの準備期間が
それほどなくて、みなさん、ストック作品を手直しして出品
されたんですね。手の遅い私は、当然、それしかやり様が
ないわけで。っていうか、手直しすらしていないという(笑)。

色が被らないようにと、事前に色の確認はありましたが、
銀色と旧灰じゃ、被りようもなかったようで(笑)。

展示までの流れとしては、作品と、作品名や作者名などの
データを送ったら、あとはスタッフさんにお任せでした。

ニクル作品は、一般的なシステム作品に比べて「カチッ」
としてませんから、輸送に伴って生ずる「ひずみ」は回避
できないところで、その微調整とか、理想的なポージング
(これも、あちこち動くニクルだけに、相当微妙なものが)
とかは、作者本人でないと、まずできないと思われます。

ほら、オフ会のために作品をバッグに入れて運び、会場で
開けてみると、何か微妙にネジレてるんで、それをチョコ
チョコと修正する作業、身に覚えのある人も多いでしょう?

いかに写真付きの「取説」を作り、電話で説明したところで、
そこはやっぱり伝え切れないだろうなと思うわけですよ。
無者さんも「GMさんの作品は、ハン・ソロのブロンズ漬け
みたいにして送ってください」って言ってたぐらいで(笑)。

ですので、ここは割り切って、「自分の作品が【自分以外
プロデュース】でどうなるか」ってところを楽しんじゃおう!
というスタンスで臨むのがイイだろう、と思いました。

 
  ・・・とはいえ、いきなり作品名プレートが逆だピュー!(笑)いや、単に私の説明不足が原因なんですけどね〜。しまったぁ(汗)。
  このサイトをご覧の皆さんはご承知のことと思いますが、正しくは、左側が「キンブレイ2」で、右側が「デアデビル・オルフェノ・・・
  あれ?オルフェイク」!?でもこれ、単なる誤植じゃないと思うんですね。「オルフェノク」という名前を出しちゃうと、東映さんから
  クレームがつくおそれがあって、展示の際に急きょアレンジを加えたものと想像します。元々、「オルフェノクっぽいもの」を作った
  わけですから、「フェイク(偽物)」というアレンジは、言い得て妙な、ナイス判断でしょう!(笑)しかし、果たして真相はいかに?
 
  (注1)名札入れ違いの件は、どうやら5月中に修正していただけるようです。スタッフさん、お手数をおかけして申し訳ないです。

  (注2)「フェイク」の方は、どうやら単なる誤植らしいです。そうだとすると、それはそれでまた面白いんですが(笑)。
 
  では、気を取り直して、「自分以外プロデュース」の妙味についてチェックを。それが顕著に出ているのは、キンブレイ2ですね。
  展示では、口をグワッと開けた状態になっていますが、これ、作者の想定にはまったくない表情です(笑)。キンブレイは、口を
  開けると頭部としてのバランスが崩れてしまうと思うので、閉じた状態がデフォルトというか、閉じた状態しかないつもりで組んだ
  ものです。そこも込みで、「スタチュー風味」と言いますか。

  でも考えてみれば、ボールジョイント付きで動くし、牙の付いた狼ヘッドの下顎があれば、グワッとしたくなるのが普通ですよね?

  (注)移送の際に頭部にストレスが掛かって、自然に開いてしまったものを、そのままの状態で展示した可能性もあります。
  
  私の作品は、各所にボールジョイントを仕込んである割に、そのほとんどが角度調節用で、可動のためのものはほとんどナイ、
  という、まったくもってイヤらしい作風をしておりまして(笑)、そういう意味では展示が難しいと思います。膝可動が殺してあったり
  する部分(無者さんに叱られる!笑)は、間接がヘタってバッタリという心配をしなくて済むので、逆に展示向きと言えますけど。

  しかしこのグワッと状態、こうして展示されているのを見てみると、コレはコレで、しっかり成立しているように見えます!
  腕や脚の感じは、コレ以外にアレンジしようもないので、私が付けるポーズと変わりませんが、表情が変わっただけで、何だか
  全体的に力強く見えるじゃありませんか〜。こういう、自分が考えもしなかった効果が生まれるのは、自分以外プロデュースの
  面白さですよね。オフ会などで自分の作品を他人に触ってもらうと、素立ちに近いポーズでも、人によって微妙にバランスが
  異なってくるという、あの面白さに通ずる感じですね。

  一方、オルフェノクの方は、キンブレイ2以上に遊びのない作りですので、オルフェノクそのままでした(何か物足りない?笑)

  では、ここからは、ニクルチームのほかのお三方の作品を軽〜くご紹介。

  まずは、作者名・作品名とも伏せられたこの2体!(笑)
  っていうか、TANさんの「アーマスカーズ」から、スパルタン(黒)とストライダ(青)です。TANさん、名札用の情報連絡が間に合わなかった
  ものと思われます。TANさんは、ニクル作品をガッシガシに動かして遊び倒す人なので、長期展示(今回の場合1年ぐらい?)に際しては、
  間接のヘタりによる転倒を心配されていたと思います。そこで、シンプルかつ効果的な転倒防止用スタンドを取り付けての出品です。

  お次は、無者さんの作品。

  タンパーツを総動員しての「ワイバーン」は、現行製品グラトリアンを使ったタイムリーな作品。ニクル棚を見ていた子供が「ワイバーン!
  カッコイイ!」と歓声を上げていたのが印象的でした。ニクル軍団、子供たちのハートは確実にワシ掴みにしている模様です(笑)。
  羽根を畳んだ状態で、肩周りを隠しての展示ってとこがニクいですよねー。つい広げたくなり、見せたくなるところをね。センスが光ります。
  
  「タカヌーバ Ver.無者」は、無者ブランドを代表するゴージャスな1作。ですが、私、那須で作品名を初めて知ったんですけど?(笑)

  そして、紫陽さんの作品。

  NOIR(ノワール)、レイアウトの都合上、写真が小さくて申し訳ナイです。
  独特の体形と、アルファチームのキラーホエールなどの独特のパーツ使いが
  異彩を放ってます。スタッフさん受けも上々だったというウワサですよ。

  アカ・マナフは、NOIRの兵器っぽさとは対照的な、ファンタジー系の佇まい。
  こちらも、サモラ尻尾がイイ目立ち具合なんですよねー。斧もカッコイイし。

  というわけでニクルチーム、こんな感じで絶賛?展示中です。
  惜しむらくは、まずまず見てもらっていると思われる中、「ようし俺も!」と
  誰かが思ったとしても、振り返ったショップにニクルは置いてない現実っ!
  「バイオニクルは、クリブリに売ってます」って貼紙をしたかったぐらい(笑)。

  一般流通が途絶えたのに、展示が叶ったのは本当に嬉しいんですけどねー。
  この展示を契機に、新たなニクラーが我々の前に現われることを祈ります!
  最後に、システム作品の中から「メカニカル系」のロボット軍団を。
  ロングショットしかありませんので、気になる人は迷わず現地へ!(笑)

  上2段はZIZYさんの作品。かつての「LEGO ROBO PLAN」でもお馴染みの
  【ZIZYロボ】を初めて肉眼で見たー!すげー小っちぇ〜!カッケ〜!

  中段は「ブロック玩具で遊ぼう!」の著者としてもお馴染み、
  さいとうよしかずさんの作品。ZIZIさんのロボと近いスケールで、等身を
  アップした感じがクールです。

  下段はkwi−changさんの作品。
  テクニックやニクルパーツも取り入れながら、アニメロボ的なスマートさが
  魅力です。カラーリングをはじめ、色んな意味で綺麗で。憧れます!

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  このモデルズハウス、ロボ系だけじゃなくて、様々な作品が展示されていて、
  「色々作れて楽しいぜ!」ということをアピールするには格好の傑作揃いです。

  従来のレゴ展示は、大量のブロックを使った、積層系巨大作品が主流で、
  それを見て「へぇ〜 すげ〜」とは思うんですが、自分でそれだけの量の
  ブロックを集められるはずもなく、どこか遠い存在というか、「すげ〜」だけで
  終わっちゃう感じがありました。

  それに比べて、モデルズハウスにあるような作例や、BFT2008の建物は、
  「こんなものも作れるのか!」「こんなの作ってみたい!」「これなら私にも
  できるかも?」と思わせるんですね。そこが素敵だと思いました。

  できたら、那須よりも行き易い場所で見たいものですが(笑)、現在は那須
  でしか見られませんし、これまでにない展示で、見て損はありませんので、
  このレポを読んで少しでもピッと来るものがあったなら、是非、那須へ行って
  ください。オフ会も那須も、合言葉は「迷ったら行け!」ですよ、実際!(笑)